無発酵ダークエールの作り方。酵母なしでどこまでいける?

レシピ 初級
醸造時間: 3日
🍺 ABV: 0%
🌾 IBU: 25
醸造日誌酵母レス試作品ノンアルコール

はじめに

弊社GeekBeerは、低アルコールビールを専門に製造する飲料メーカーです。 今回、以前製造した低アルコールダークエールの酵母レスバージョンとして、酵母を使用しない醸造に挑戦しましたので、その内容を記事にしようと思います。

無発酵ダークエール

前回記事はこちらです。

レシピ設計

レシピの方向性です。出来上がり量は2Lぐらいになります。 前回レシピの差分が知りたかったので、仕込み量は半分にしました。

- 水:2.5L
- ベースモルト:Morgans Dark Ale 125g
- ホップ:East Kent Goldings 5g(ドライホッピング用)
- 炭酸ガス:DrinkMateで強制カーボネーションしました。

醸造プロセス

仕込み手順はだいたい以下の通りです。

Day 1: 仕込み

  1. 鍋を熱湯消毒(沸騰させて冷ます)
  2. Morgans Dark Ale 125gを温水で溶かす
  3. 水を足して合計2.5リットルに
  4. 20-25℃まで冷却
  5. ラップで覆う
  6. ホップを投入してドライホッピング

Day 2-3: ドライホッピング

前回の仕込みではカビのような浮遊物が発生したため、ドライホッピング期間を短縮しました。 今回の仕込みは差分検証が目的のため、ドライホッピングも同じような時間で行います。

味の感想

前回との比較になります。

  • ベースの味わいは一緒
  • 苦味を強く感じる
    • ドライホッピングの時間が微妙に長かったかもなので、ホップ成分がより出てた可能性はあります
  • 前回にはあまり感じなかった渋味を感じる
  • 後味がよりクリアで、ボディが薄っぺらいといえば薄っぺらいかも
    • 前回の仕込みは冷蔵庫で時間をおいたほうが美味しく感じたので、酵母による熟成工程はかなり重要かもしれない

というわけで、酵母なしで醸造してみた感想になりますが、わかったこととしては酵母はやはり重要、ということでした。 後味だけでなく、ホップの青臭さを和らげる効果もあるように感じました。今回の仕込みでは、ホップの青臭さが舌に残りやすい気がしました。

まとめ

低アルコールビールの醸造にLA-01という酵母を使用しているわけですが、これがそんなに効果があるのか疑問だったので、今回は差分検証してみました。 酵母なしで同じような味わいが製造できるのであれば、管理も楽だし、コストも下がるので良いかなと思ったのですが、やはり酵母は重要でした。 特に後味の部分で、酵母がもたらす複雑さは無視できないなと感じました。

というわけで、今度は別の差分を検証して、また記事にしたいと思います。 今回の記事で参考にした低アルコールダークエールの醸造記事と、ホップ水のレシピ記事もぜひご覧ください:

それでは、楽しい醸造ライフを! 乾杯!